設立趣意

実演芸術をはじめとする文化芸術は、人々が潤いある心豊かな生活を営み、その質を高める上で欠かすことのできない、社会的に大きな役割を果たしているものです。平成13年に施行された文化芸術振興基本法においても、文化芸術は社会的財産であり、社会全体で振興を図るべきものと位置づけられ、国等の役割として果たすべき多様な振興策およびその実現に当たっての基本方針が掲げられました。

実演芸術は舞台技術者、実演家、制作者等様々な職種の人と組織が関わり、それぞれが培ってきた確かな技術と独自性が十分に発揮され、ハーモナイズされて創られていくものです。そしてより優れた実演芸術を産み出し、豊かな創造活動を行っていくためには、基本法でその基盤は十分ではないとの認識が示されたように、活動の「基盤整備」「環境形成」が図られていくことが求められております。特に創作活動の現場における死傷事故等の防止のための「安全性の確立」は喫緊の課題であると考えます。

本会は、実演芸術に関わる組織が結集し、社会的財産である文化芸術の振興に資することを設立趣旨の中心に据え、劇場や野外仮設舞台など劇場等演出空間における制作作業の安全確保を図り、円滑な公演活動を進めるための独自の統一的な運用基準の策定と普及を目的とし活動を行います。創造性あふれる自由な表現が劇場等演出空間を満たし、人々に喜びを与えることを願い、我が国文化芸術の発展に寄与することを目指します。

2007年1月26日